一部の先進的な人たちの年賀状には、明治15年頃から絵が入るようになりますが 年賀状の雛形として絵入りのデザインが提供されるようになるのは 明治20年前後からです。 暦の出版が、明治16年に自由化され、明治20年頃から暦と縁起物などが 組み合わされた機能的で尚かつ美しい年賀状が作られるようになります。 また、木版と活版が主体であった日本の印刷技術に新たにドイツから石版の 技術が導入されたのもこの頃で、年賀はがきだけでなく、新年用の引き札なども 作られるようになります。
「引き札」
明治20年頃から大正にかけて
主に商家が上得意先に配った
新年のあいさつを兼ねたもの
精緻で美しい明治20年代の年賀状をお楽しみ下さい。