広告の販促効果を高めるためには適切なビジュアルやキャッチコピーを使用して、ターゲットに響くデザインを作成する必要があります。では、どのようなことを意識して広告デザインを作成すれば、ターゲットに響き、販促効果が高まるでしょうか。
この記事では、チラシ・POP広告・店頭掲示物を作成する担当者のために、広告デザインの基礎知識とコツについて解説します。作成のアイデアやヒントを得るのにお役立てください。
広告デザインとは、広告で扱う商品・サービスの特徴を正しく把握してデザインに反映させ、見る人の印象に残るようにすることを指します。
そもそも広告とは、人々に情報を広く伝達し、狙い通りの行動をとるよう促すためのツールです。たとえばチラシやポスターは、商品・サービスの存在を知ってもらったり、何らかのメッセージを発信したりするために活用されます。
広告デザインを工夫することは、広告の販促効果を高めるために欠かせません。ターゲットに対して効果的に訴求するためのビジュアルやキャッチコピーを選択し、適切に配置する必要があります。
広告には、紙媒体、POP広告・店頭掲示物、web・ネット広告などの種類があります。種類ごとの広告デザインのポイントを正しく理解し、効果的な販促を行いましょう。
紙媒体の広告には、チラシ・ポスターなどの種類があります。
チラシとは、新聞に折り込んだり街中で配布したりして、商品・サービスの認知度向上や売上アップを狙う紙面です。チラシは主に商品やサービスの存在を見る人に認知させて、興味を持ってもらう目的で利用されます。興味を引きつけるため、チラシには魅力的なイラストや画像を盛り込むのが一般的です。
ポスターとは駅の構内などにおいて、不特定多数の人にアピールするための張り紙を意味します。ポスターの目的は主に、メッセージや情報をわかりやすく印象に残る仕方で伝えることです。ポスターのデザインでは、見る人の注意を引くこと、伝達したい内容が正しく一目で伝わるようにすることの2点が重視されます。
POP広告とは、商品・サービスの特徴をアピールして、購買意欲を刺激する目的で店内に掲示される広告です。店頭掲示物とは店舗の外やフロアの入り口などに設置して、販促を行うための広告を意味します。アスクルのネット印刷「パプリ」が取り扱っている商品で言うと、のぼり・タペストリー・横断幕・バナースタンドなどが店頭掲示物の具体例です。
POP広告や店頭掲示物は販促目的のみではなく、店舗の雰囲気作りにも利用されます。たとえばセールを開催する際、店舗の入り口に「大売り出し」などと記載した横断幕をかけると、賑やかなイメージを演出できます。カラフルなPOP広告が掲示されている店内は明るく見えて、活気にあふれた雰囲気で買い物を楽しんでもらえるでしょう。
web・ネット広告には、バナー広告・動画広告などが含まれます。特徴は柔軟にターゲットを絞り込み、販促の費用対効果を高められる点です。たとえば、「サッカーが趣味の40代男性」などのようにターゲットを絞り込み、バナーや動画でアピールできるでしょう。
web・ネット広告の成果は、広告デザインによって大きく変化します。バナーや動画でビジュアルやキャッチコピー選びを誤ると、狙い通りの成果を得られません。
いずれの種類の広告を作成する際にも、デザインの仕方にはコツがあります。以下の4つの原則を意識すると、効果的な広告になるでしょう。
広告デザインの成否は、事前準備の周到さに大きく左右されます。広告デザインを作成する際には、事前に目的やターゲットを明確化しましょう。
広告の目的とは、集客、商品の購入、サービスの認知度アップなど、見る人に与えたい影響のことを指します。ターゲットとは、たとえば「ダイエット中の20代女性」など、広告を見せたい相手です。目的やターゲットを明確化することで「誰に何の目的で、広告を見せるか」が決まります。
その後、ターゲットにとって理解しやすく訴える広告になるように、デザインを作成しましょう。目的の行動を取ることで得られるメリットが何か、はっきり伝わるようにしましょう。
基本的に人間は論理的に思考して行動しますが、ときには感情に従って行動することもあるものです。「欲しい」「使用したい」と思わせるように、広告デザインを作成しましょう。
色の組み合わせは、見る人の印象を大きく左右する要素です。たとえば「温かみ」や「優しさ」を表現したい場合はピンク、「癒し」をイメージさせたい場合は緑など、色の持つ効果を意識して配色を決めましょう。
ポスターやのぼりなど屋外に設置する広告の場合は、遠目からでも認知できるように、視認性の高い配色を採用するのがおすすめです。
たとえば、黒・紺・こげ茶色など明度の低い色の背景に、白や黄色など明度の高い色の文字は際立ちます。また、白・黒・灰色などのモノトーンの背景に赤の文字、濃い赤・青・緑色に白い文字なども、コントラストが強い組み合わせです。
広告の媒体によって、ターゲットとなる年齢層や目的が異なります。そのため、広告デザインも、媒体によって変更しましょう。
たとえば新聞の折り込みチラシは比較的、高い年齢層に好まれる広告です。そのため、折り込みチラシのデザインでは「年齢層の高い世代に訴求しやすい落ち着いた配色を採用する」といった対策をとる必要があります。
反対にweb・ネット広告は比較的低い年齢層に好まれる広告です。そのため、web・ネット広告ではトレンドをふまえたデザインを取り入れたり、カラフルな配色で目を引いたりすると効果的でしょう。
広告のレイアウトには、5つの法則があります。見る人にとって分かりやすいデザインに仕上げるために、押さえておきましょう。
【1】整列
ビジュアルやコピーの端を揃えると見る人が読みやすく、まとまっている印象を与えられます。
【2】グループ化
広告内を複数のセクションに分ける場合は似た要素をグループ化し、近い位置に配置しましょう。要素のグループ化が行われていると多くの情報を、適切に伝達できます。
【3】読みやすさ
見る方の視線の動きに合わせて情報を配置することが、読みやすさを高めます。たとえば、横書きの広告では「Z型」・縦書きの広告では「N型」に情報を配置するとよいでしょう。
【4】コントラスト
異なる要素は文字の大きさや太さ、色、形などによって明確に区別し、十分なコントラストを付けてください。
【5】余白
文字と文字、文字とビジュアルなどの間に十分な余白を確保すると、見やすさが高まり、インパクトも強くなります。広告の中身と外枠との間にも十分な余白を確保しましょう。
広告デザインの効果を高めるためには、上記の4つの原則を守ること以外にもおすすめしたいポイントがあります。以下の2点にもぜひ留意してみましょう。
広告を見る方が興味を持つかどうかは、「目にしてから3秒以内で判断される」とも言われます。そのため、広告では見る方の興味を瞬時に引きつける、インパクトのあるキャッチコピーを作成しましょう。
インパクトを与えるにもさまざまな方法がありますが、タイプ別に例を示しますので、どのような点が効果的か、分析してみてください。
(1)は、見る方の不安をあおることで、興味を引きつけるキャッチコピーです。
(2)は、数字を明記することで、インパクトを与え、説得力や信頼性を増す効果があります。
(3)は得られる益を具体的に提示することで、行動を促す広告になっています。
広告の販促効果を高めるためには、作成した後の戦略も大切です。広告が口コミやメディアを通じて拡散されると、販促効果が高まります。口コミやメディアを意識してデザインすることにより、拡散される広告を作成しましょう。
見た人が拡散したくなる広告デザインには、以下のような工夫が見られます。
キャッチコピーを通じた問題提起を行うと、見た人が自分の考えを含めて、SNSで拡散することがあります。印象的なビジュアルや強いメッセージを含む広告も、ほかの人にシェアしたいという気持ちを起こさせるでしょう。
最後に、広告デザインを作成する際に気を付けるべきポイントを紹介します。
まず、情報を詰め込みすぎないことです。見やすさや分かりやすさを重視した広告デザインを作成しましょう。つい、あれこれ伝えたいと思いがちですが、内容が多すぎるとかえって見るべきポイントが定まらず、何も訴えない広告になってしまいます。結果として、見る人の興味が失われてしまうでしょう。
次に、広告デザインを作成した後、伝達したい情報が際立っているかを確認することです。多くの方は広告を目にするとき、ざっと全体像を把握します。そして、気になる情報が見つかると、詳細を読み込みたいという気になります。
そのため、伝達したい情報が十分目立っていない場合は、レイアウトや配色を再考しましょう。場合によっては広告に盛り込む情報を取捨選択し、より厳選した要素のみを配置することも必要です。
広告デザインは、ターゲットを意識し、配色やレイアウトを工夫して伝えたい内容を目立たせる必要があります。とはいえ、販促効果の高い広告をゼロから作るのは簡単ではありません。
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