
昨今のデジタル化が進むなかで、年賀状じまいを検討する方も増えているのではないでしょうか。
年賀状じまいをお伝えする際には、相手に失礼のないよう配慮することが重要です。
特に、今後も良好な関係を保つためには、伝えるタイミングを慎重に見極める必要があります。
本記事では、年賀状じまいを伝えるのに適したタイミングやお知らせする際の書き方、年代や理由ごとに適した具体的な文例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
年賀状じまいを伝える方法には、対面やメール、SNSなどさまざまな手段があります。
しかし、お世話になった方や目上の方には、礼を尽くしてはがきで挨拶するのが望ましいです。
また、失礼のない形で気持ちを伝えるには、適切なタイミングも重要です。
ここでは、主な4つの連絡タイミングについてご紹介します。
年賀状じまいを伝える方法としてもっとも一般的なのが、新年の挨拶と一緒にお知らせするパターンです。
多くの方に確実に伝えられる点が魅力です。
年賀状じまい専用のはがきも販売されていますが、通常の年賀はがきに「今回をもって年賀状を控えさせていただきます」といった一文を添えるだけでも問題ありません。
文面には、新年の挨拶、年賀状じまいの理由、そして今後の連絡手段を明記することで、誤解を避けつつ円滑に気持ちを伝えることが可能です。
年賀状は手元に残るため、あとから確認しやすい点もメリットです。
寒中見舞いは、喪中の方への配慮として、年賀状の代わりに送る挨拶状です。
送付時期は、松の内が明けた1月8日から、立春(2月3日頃)までが目安です。
年賀状じまいを寒中見舞いで伝える際には、寒中見舞い本来の趣旨を損なわないよう注意が必要です。
相手への気遣いやこれまでの感謝の言葉を添えつつ、年賀状じまいについては簡潔に記載するのがポイントです。
また、今後の連絡手段についてもひと言添えましょう。
自分が喪中の場合、年賀状じまいを喪中はがきで伝えることも可能です。
ただし、喪中はがきは本来「新年のご挨拶を控える」ことを知らせるためのものなので、「年賀状じまい」が主題にならないよう注意しましょう。
喪中はがきは、11月中旬から12月初旬に相手に届くよう送るのが一般的です。
喪中はがきで年賀状じまいを伝えることに違和感を覚える場合には、寒中見舞いで改めてお知らせするのもひとつの方法です。
寒中見舞いでは、新年のご挨拶ができなかったことへのお詫びとともに、年賀状じまいの旨を簡潔に伝えましょう。
相手が年賀状を準備し始める前の11月から12月上旬に、通常のはがきで年賀状じまいを伝える方法もあります。
このタイミングであれば、相手が年賀状を出すかどうかを判断する前に連絡ができ、感謝の気持ちや今後の連絡方法を落ち着いて伝えることが可能です。
ただし、相手に唐突な印象を与えないよう工夫が必要です。
はがきの冒頭で連絡の目的を明確にし、丁寧な言葉遣いを心がけることで、相手に好印象を与えられます。
年賀状じまいの意向を伝える際は、相手の気分を害さないよう、マナーに配慮した挨拶文を作成することが大切です。
特に、これまでの感謝の気持ちや今後の連絡手段について伝える際には、思いやりのある表現が求められます。
ここでは、年賀状じまいを円滑に伝えるために押さえておきたい4つのポイントをご紹介します。
いきなり年賀状じまいを切り出してしまうと、相手の気分を害する可能性があります。
そのため、まずは相手へのご挨拶から始めることが大切です。
新年の挨拶としては、「謹んで新春のお慶びを申し上げます」などの定番フレーズが一般的です。
このような挨拶を用いることで、年の初めを祝う気持ちを丁寧に伝えられます。
その後に年賀状じまいの理由や代替案を述べれば、自然な流れで話を進められます。
年内に送る場合は、「本年も大変お世話になりました」といったこれまでの感謝を込めた言葉を添えましょう。
いずれの場合も、相手への敬意を表す丁寧な言葉遣いを心がけることが重要です。
年賀状じまいの意向は、曖昧にせず、敬意を持ってはっきりと伝えましょう。
例えば、「誠に勝手ながら、今後は年賀状によるご挨拶を控えさせていただきたく存じます」といった表現が適しています。
理由については、「年齢的に負担が大きくなってきたため」など具体的に記載すると、特に年配の方には理解されやすくなります。
また、「どなたか特定の方だけを対象としたものではない」という旨も添えることで、誤解や気まずさを防ぐことが可能です。
年賀状を控えることになっても、具体的な連絡方法を提示することで、今後も交流を続ける意志を明確に示せます。
例えば、メールアドレスやSNSのアカウントを共有することで、相手が気軽に連絡を取れる環境を整えられます。
また、年賀状じまいのお知らせには、「今後とも変わらぬお付き合いをいただければ幸いです」といった結びの言葉を添えることで、相手への感謝や誠意を伝えましょう。
このような心配りを意識することで、円滑な関係を築き続けることが可能になります。
印刷された文章だけでなく、手書きでひと言メッセージを添えると、温かみが伝わりやすくなります。
感謝の気持ちや近況などを一言加えるだけでも、年賀状じまいの寂しさを和らげることが可能です。
ただし、すべてを手書きにするのは負担が大きいため、印刷部分を8〜9割、手書き部分を1〜2割程度にするのが目安です。
全体の文面は統一しつつも、相手ごとに個別のメッセージを加えることで、心のこもったご挨拶になります。
年賀状じまいのご挨拶をする際には、相手に不快な思いをさせないよう、言葉選びや表現に十分な配慮が必要です。
以下の2つのコツを取り入れることで、相手に敬意を示しつつ円滑に意向を伝えられます。
年賀状じまいをお知らせする際には、これまでのやり取りに対する感謝の気持ちをしっかりと伝えましょう。
例えば、「長年にわたり温かいお心遣いを賜り、心より御礼申し上げます」などの表現を用いることで、誠意を効果的に伝えられます。
また、これまでの交流を具体的なエピソードを交えて振り返ることで、さらに心のこもった印象を与えることが可能です。
例えば「毎年いただく温かいお言葉に励まされてまいりました」といった一文を添えると、より感情が伝わります。
最後に、「これからも変わらぬご縁を大切にしてまいりたいと存じます」といった一文を加えることで、今後の良好な関係を望む意志をしっかりと伝えられます。
目上の方に年賀状じまいを伝える際には、礼儀正しく、かつ年賀状を控える理由を丁寧に説明しましょう。
例えば、「昨今の事情により年賀状を控えさせていただくことになりましたが、これまでの温かいご交流に心より感謝申し上げます」という表現を用いると、相手への配慮が伝わります。
一方、親しい友人には、もう少しカジュアルな表現でも問題ありません。
ただし、どの相手に対しても一般的なマナーを踏まえつつ、相手の状況や関係性に合わせた言葉遣いを心がけてください。
年賀状じまいのご挨拶は、送り手の年代やその理由に応じて適切な表現を選ぶことが大切です。
ここでは、年代や背景に合わせた文例をご紹介します。
50代以下の世代が年賀状じまいをする背景には、デジタル化の進展や環境意識の高まりなどが挙げられます。
こうした時代の変化を踏まえ、相手に配慮しながら丁寧に気持ちを伝えることがポイントです。
【文例】
謹賀新年
旧年中は大変お世話になり、心より感謝申し上げます。
時代の移り変わりに伴い、今後はデジタルツールを通じて皆様とのご縁を大切にしていきたいと考えております。
そのため、年賀状でのご挨拶は本年を最後に控えさせていただきます。
突然のお知らせとなりますが、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。
これからも末永くお付き合いいただけますよう、よろしくお願いいたします。
還暦という人生の節目を迎える60代の方にとっては、年賀状じまいを考える方も多いでしょう。
年賀状を控える理由としては、「これからは体力的な負担を軽減し、ゆっくりと過ごしたい」といった思いが挙げられます。
【文例】
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は誠にありがとうございました。
本年、私事ながら還暦を迎えるにあたり、長年続けてまいりました年賀状でのご挨拶を、今回をもちまして終了させていただくことといたしました。
今後は、よりゆっくりと過ごし、新しい生活様式に合わせてデジタルでのご挨拶に切り替えていきたいと考えております。
突然のお知らせとなり恐縮ですが、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。
これからも変わらぬご厚誼を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
70代以降になると、健康や体力面への配慮から、年賀状じまいを選択される方が増えています。
これまでの交流への感謝を丁寧に伝えることはもちろん、今後の連絡手段についても一言添えることで、これからも良い関係を続けたいという気持ちをしっかりと伝えられます。
【文例】
謹んで新年のお慶びを申し上げます
旧年中は誠にお世話になり、ありがとうございました。
さて、私も年齢を重ねるなかで、年賀状の作成が少しずつ難しく感じるようになってまいりました。
つきましては、本年をもちまして、年賀状でのご挨拶を控えさせていただくことにいたしました。
今後は、お電話やお手紙などで季節のご挨拶をさせていただければと存じます。
引き続きよろしくお願い申し上げます。
突然のお知らせで恐縮ですが、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
近年、環境意識の高まりやデジタル化の推進により、多くの企業が年賀状を廃止する方向へと移行しています。
取引先に失礼のないよう、会社方針の変更と今後の対応を丁寧に伝えることが肝心です。
【文例】
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
旧年中は格別のお引き立てにあずかり、誠にありがとうございました。
さて、弊社では環境への配慮および業務のデジタル化推進の一環として、来年より年賀状によるご挨拶を控えさせていただく運びとなりました。
今後はメールにてご挨拶申し上げる所存ですので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
本年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
皆様のご健康とご繁栄を心よりお祈りいたします。
年賀状じまいの挨拶はがきを手軽に作成したい方には、アスクルパプリのはがき印刷サービスがおすすめです。
豊富なデザインテンプレートが用意されており、宛名印刷も簡単に行えるため、スムーズに作成が可能です。
喪中はがきや通常のポストカードなど、幅広い種類のはがきに対応しており、誰でも簡単に高品質な仕上がりを実現できます。
また、寒中見舞いの印刷も対応しており、12月から1月末まで以下の「はがき・ポストカード・挨拶状印刷」ページから注文できます。
年賀状じまいを伝える方法には、年賀状、寒中見舞い、喪中はがき、通常はがきの4種類があります。
送付の時期や相手との関係性に応じて適切な方法を選び、失礼のないよう丁寧にご挨拶することが重要です。
年賀状じまいの準備には、アスクルパプリのはがき印刷サービスがおすすめです。
豊富なテンプレートを活用し、スムーズに準備を進められます。