年賀状は、コロナやテレワークで今年はなかなか会えなかった人にも挨拶できる貴重な機会です。写真やデザインを施した年賀状に一言手書きの言葉が添えてあるだけで、より印象的な年賀状に仕上がるでしょう。ここでは添え書きする際に注意すべきことや、送る相手によって使い分けられる文例などを紹介していきます。
毎年、数多く届く年賀状。素敵なデザインや写真が印刷されたものが数多くありますが、その中でもあえて手書きが添えられているだけで受け取った側はうれしくなるものです。単に形式的に送られたものではない丁寧さを伝えることにつながります。
手書きでコメントする際は、賀詞やイラストが印刷されている裏面の余白部分に書くとよいでしょう。筆記具は筆ペンや万年筆が望ましく、インクは黒や濃い青などフォーマルな印象を与えるものを選びます。文面は印刷されている内容と被らないようにし、あとは送る相手のことを思いながら、できるだけシンプルな言葉でまとめます。
出す相手が多いと、つい走り書きしてしまうこともあるかもしれません。心を伝える上ではたとえ短い文面でも、自分の字に自信がなくても、一文字ずつ丁寧に書くことが大切です。そのため、年賀状を作成するスケジュールには、できるだけ余裕を持っておいた方がよいでしょう。
手書きコメントは短くまとまった文章がよいとはいえ、新年を祝う挨拶状として配慮が必要な点もあります。ここでは3つの点について解説します。
句読点は読み手の補助のために付けるものという考えから、用いることで相手の読解力を疑うとされ、失礼にあたる場合があります。特に、目上の相手への手紙や挨拶状に用いるのは避けた方がよいと言われています。
年賀状の一言コメントは短い文章ですから、句読点を用いずに書くことはさほど難しくないと思われますが、どうしても読みにくさが気になる場合は、語と語の間にスペースを空ける「分かち書き」や改行などで工夫しましょう。
忌み言葉とは、不吉な物事を思い起こさせ、縁起が悪いとされる言葉です。特に、年賀状や結婚式などお祝いの場面では使わないように配慮します。代表的な言葉は、「死・別・失・絶・去・滅・離・崩・倒・負」です。
年賀状に添えるメッセージでは、前年のことに触れることも多いかと思いますが、その際も忌み言葉を含む「去年」ではなく、「昨年」や「旧年」といった表現を使いましょう。
誰にでも、良い一年だった年もあれば、悩みや苦しみの多い一年だった年もあります。しかし、年賀状で近況を報告する際には、相手が不快になるようなネガティブな言葉を並べないように気を配りましょう。
大きな失敗も「貴重な経験を今後の糧としたい」、大切な人とのお別れも「人生の新しいステージを迎え前向きに歩いていきたい」など、ポジティブな表現に言い換えることが大事なポイントです。また、送る相手が親しい間柄だと、つい仕事や家族の愚痴を書いてしまいがちですが、年賀状では避けましょう。
また、相手に寄り添って前向きな言葉を選んだつもりでも、受け取る側にとっては快く感じられないことがあります。例を挙げると「今年こそ結婚できるといいね」や「早く子宝に恵まれるといいですね」などがあります。プライベートに関することについて触れるのは極力避けましょう。
このほか、身体や健康の問題に触れる際には、特に慎重に言葉を選ぶことが大切です。病気がちの人に「心配です」や「がんばって」「早く回復してください」などという言葉は、負担を与えてしまうこともあります。
共通の知人の噂話やもちろん悪口も、年賀状に添えるコメントとしてはふさわしくありません。ネガティブな噂だけでなく、結婚や出産などプライベートなおめでたい話題であっても、報告を当事者以外の立場から知らせるのは避けましょう。
年賀状にはあくまでシンプルに、相手と自分の関係性に寄り添って、新しい年を気持ちよく始められるメッセージを書くことが大切です。
一筆で思いを伝える必要のある手書きコメント、時には書くべき内容に悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。 お互いの立場や距離感を大切にしつつ、気の利いた一言を考えるのは、なかなか難しいことです。ここでは年賀状を送る相手別に、手書きコメントを考える際のポイントと文例をご紹介します。
上司や先輩、恩師と言った目上の人に出す年賀状の添え書きのポイントは「旧年中の感謝を述べること」と「今後も指導をお願いしたい、又は相手の指導に報いたい旨を伝えること」の2つです。
(文例)
・旧年中は公私に渡りご指導を賜りましたこと 厚く御礼申し上げます
本年も変わらぬご指導を よろしくお願い申し上げます
・昨年は〇〇の件で大変お世話になり 感謝申し上げます
本年もより一層励んでまいります どうぞご指導の程よろしくお願い申し上げます
・日頃よりあたたかなお心遣いをありがとうございます
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます
顧客や取引先といったビジネス上での付き合いの相手に対しても、手書きの一文を添えるだけで丁寧な印象を与え、今後につながる関係性を築くことができます。ポイントは「旧年中の感謝を述べること」と「今後のお付き合いや先方の福を願う気持ちを伝えること」です。
また、先方により親しみを感じてもらうには、文中に相手の個人名を記載したり、ともに取り組んだ業務内容などについて具体的に取り上げたりすることも効果的です。
(文例)
・○○開発プロジェクトの際には △△様からのご指導に大変助けられました
今後ともご指導ご鞭撻の程 よろしくお願い申し上げます
・旧年中のご愛顧心より感謝申し上げます
本年も○○様のご活躍とご多幸を心よりお祈り申し上げます
・○○様には旧年中も格別のお引き立てを賜り 誠にありがとうございました
今後とも末永くご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます
義両親への尊敬や感謝の気持ちを伝えつつ、相手が喜んでくれそうな近況報告をしたためるのが適しています。孫の近況や趣味といった和やかな話題に続けて、相手の健康と幸せを祈る言葉を添えてまとめるのもよいでしょう。
(文例)
・昨年秋ごろからぬか漬けを始めてみました
お義母さんにはまだまだかないませんが 一度味見していただけたらうれしいです
・○○(孫の名前)はピアノ発表会に向けて猛特訓中しています
3日に伺う際にはビデオをお持ちしますので どうぞご期待ください!
・昨年も折に触れ あたたかなお心遣いをありがとうございました
どうか今年もお身体に気を付けて 楽しい一年を過ごされますようお祈りしております
職場の部下や後輩へは、日頃の努力へのねぎらいや感謝、今後の期待などを伝える内容がふさわしいでしょう。自分が目上の立場だったとしても、よほど親しい友人でもない限り、職場の関係者への年賀状には敬語を用いるようにしてください。
(文例)
・○○さんの迅速な仕事にはいつも助けられています
今年も健康に気を付けて職場を支えていってください
・昨年は△△さんにとって大きく飛躍した一年でしたね
本年も力を合わせて 部署を盛り上げていきましょう
・○○さんの細やかな気遣いにはいつも感謝しています
今年も職場の大事な戦力として 活躍してくれることを期待しています
普段から会う機会の多い友人や同僚には、前年の思い出や話題を振り返るコメントを添えるのがおすすめです。余白があれば健康や幸せを願う一言を付け加えましょう。
久しく会っていない友人などには、相手の近況を気遣いつつ、自分の趣味や目標、近況を簡潔に伝えるとよいでしょう。どうしても書く内容が見つからない場合は、前回やり取りした年賀状を確認すれば、ヒントがあるかもしれません。いずれの場合でも、相手に興味があり「また一緒に時間を過ごしたい」という気持ちが伝わるコメントを書きましょう。
(文例)
・昨年はお互い忙しくてなかなか会えませんでしたね
今年は時間を見つけて ぜひゆっくり飲みにでも行きましょう
・最近はどんな本が面白かったですか?
今度また○○さんおすすめの本を教えてください
・今年は息子もついに受験生です
お互い家族全員健やかに 実り多い一年になりますように
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年賀状は、年の始めを飾る大切な挨拶状です。そこに、たとえ一言でも手書きコメントが添えられているだけで、受け取る相手に与える印象は全く違ったものになるでしょう。お互いの関係性や相手の置かれている環境などを考え、失礼のない文言を考えるのは意外と難しいもの。本記事の文例や注意点も参考にしながらオリジナルの年賀状を作成してください。