<シヤチハタ>と⾔えばネーム9やXスタンパーシリーズで知られる、⾔わずと知れた⽇本を代表するスタンプメーカー。
そのシヤチハタが「組み合わせ印」をリリースするということで、早速サンプルを送っていただきました。
今回は新たにパプリでも販売をスタートするこの「組み合わせ印」を、はんこ・スタンプ商品担当のサイトウがレビューします。
ご存じの方も多いと思いますが、シヤチハタは「浸透印」と呼ばれるスタンプ台を使わないはんこを得意としています。⼀⽅で「組み合わせ印」は以前からパプリでも扱っている定番商品で、こちらはスタンプ台が必要な「ゴム印」と呼ばれる商品カテゴリ。つまり今回の「組み合わせ印」は、今まで⾜を踏み⼊れてこなかった未知の領域に挑む、シヤチハタの意欲作と⾔えます。
しかしながら既存の「組み合わせ印」は、今でもアスクルに会員登録するお客様が最初に買う商品のトップ100に⼊る(※)圧倒的な⽀持を誇る商品。⼤⼿メーカー製とはいえ後発の商品にどれほどの魅⼒があるのか、担当としては興味深々です。
説明書⼊りの化粧箱を開けると、つややかなブルーの本体がお目見え。もともと⾊や質感には定評がありますが、今回も例にもれずいい感じ。⼿に持った感触もしっくりきます。
スタンプ台のいらない浸透印なので、キャップを外してすぐにお試しスタンプしてみましたが・・・・・結果は⾔わずもがな、滲みの抑えられたクッキリとした印影は、さすがシヤチハタという印象ですね。⽂句なしです。
ひとしきりスタンプしまくって単体(⼀⾏印)としての使⽤感はこんなところ、と思いふと商品を机上に戻したのですが、なぜかキャップをするのを忘れてました。それもそのはず、この「組み合わせ印」はキャップをしなくても単体で⾃⽴するんです。
浸透印の多くは印⾯を囲むスタンドが付いていて、印⾯を接地させずに⾃⽴させることができますが、既存の組み合わせ印にはこのスタンドがなく、⼿を離れる際にはキャップをはめるか横置きをする必要があって、面倒だと感じることもしばしば。
スタンドという浸透印の強みをきちんと踏襲してきたあたりは、やはりシヤチハタのノウハウが⽣かされていると⾔えます。
その名のとおり「組み合わせ印」ですから、やはり組み合わせてナンボです。サンプルでいただいたすべてのバリエーション(⾼さ)をすべて組み合わせてみます。肝⼼の組み合わせ⽅ですが、既存品のスタンダードタイプやプッシュオフタイプのように本体の凹凸を物理的にはめこむ⽅法ではなく、今までありそうで無かった「マグネットジョイント機構」を採⽤しています。連結後にズレないよう本体脇には細い切り欠きが施されていますが、⼤まかな位置が合っていれば簡単に連結する様は「これでいいじゃん︕」という感覚。磁⼒も絶妙で、ズバリ”組みやすく・外しやすい”強さです。磁⽯にはネオジム磁石が使われており、磁⼒も半永久的に変わらないとのこと。
また押印時にはさらなる発⾒が。既存の組み合わせ印は位置合わせに多少の経験と度胸が必要でしたが、この商品は接地させたまま紙を汚さずに⽔平移動できる。位置が決まったら上から押し込むだけで、スタンドのおかげでブレることもない。浸透印というと”スタンプ台不要”がメリットとして語られがちですが、組み合わせた後の⼤きな印⾯になると「スタンド」の存在感が圧倒的に増しますね。また従来のXスタンパーと同じく印⾯の精度が⾼いため、単体ごとの⽂字⾼調整も不要。とにかく「ラクチン︕」の⼀⾔に尽きます。
もともと便利な組み合わせ印ですが「まだまだいい商品は作れる」というシヤチハタさんの⼼意気を感じました。今のところ幅59mmの1サイズしかなく、既存品との互換性はないため既に他の組み合わせ印をお使いの⽅は要検討ですが、これから組み合わせ印を使おうと思っている、また印⾯を⼀新したいと考えている⽅には、まさにグッドタイミングと⾔える商品ですね。それくらいケチのつけようが無い。しかもこの機能・品質で既存品(浸透タイプ)と変わらない価格設定・・・。シヤチハタさん、すごいですよ 笑
パプリではレイアウトや書体・インキ⾊など印⾯を⾃由にオーダーメイドできるので、この機会にぜひ。
(2020/10/21)
旧アスクルスピードプリントセンターの時代からはんこ・スタンプ商品を担当するアスクルのベテランMD。現在でも1⽇で数千個のアイテムを受注・販売している。既存品の分析・改良はもちろん新商品リリースにも積極的に参画し、パプリだけのオリジナル商品「データーネームEX ホワイトスタイル」を企画・発売している。