ノベルティとしてボールペンの制作を検討している場合、贈り先にとって書きやすい、かつ使いやすいペンを選定しなければなりません。そのためには、まず贈り先がどのような用途において、ボールペンを使用しているのかを把握した上で、製品の選定が必要です。本記事では、書きやすいボールペンの特徴や選び方を解説し、おすすめの製品もピックアップして紹介します。
ボールペンを選ぶ際には、使う人が書きやすいと感じる製品を選ぶことが基本です。ボールペンには数多くの製品があり、手にした際の感触や書き心地、重さなどが異なり、使う人によって感じ方も変わります。
また、ボールペンを何に使うのか、用途も製品選びの重要なポイントです。ボールペンの用途は多岐にわたり、宛名書きや公式文書への署名、小説など長文の執筆、イラストの作成などが挙げられます。用途によって、書きやすいボールペンは異なりますが、自分以外の他人が読みやすい字を書けるかどうかも大切です。
それらも踏まえて、比較検討しなければなりません。ボールペンを選ぶ際には、「インクの種類」「ペン先の出し方」「線の太さ」「ボディの太さ」などの要素を考慮する必要があります。
主なボールペンのインクとして挙げられるものは、油性や水性、ジェルインク、エマルジョンインクなどです。他にも、書いた文字を消せるインクを使用した製品もリリースされています。
油性インクは、ノンカーボン紙や公式文書への記述、ハガキなどへの宛名書きに適しています。速乾性に優れているため、使用中に指などがインクに触れても汚れにくい点が魅力です。待つことなく短時間でインクが乾くので、何枚もの書類に次々と文字を書かなければならないシーンなどで重宝します。また、耐水性にも優れており、紙にインクが滲むことはあまりありません。
さらに、耐久性も抜群で長期間放置しても、筆跡が消えたり薄れて読みにくくなったりすることが少なく、環境次第では半永久的に保存できます。このような理由から、長期間の保存が義務づけられている帳簿や契約書、領収書などへの使用にもぴったりです。
水性インクは、溶剤として水を使用している点が特徴です。サラサラとした軽快な書き心地により、少ない力で多くの文字を書けます。長文を書くことに適している他、疲れにくい点もメリットです。
また、カラーのバリエーションが豊富なため、イラストを描く際におすすめできます。水性インクならではのみずみずしさと発色の良さを活かした、多彩な表現が可能です。
一方、耐水性は低く、水に触れてしまうとインクが滲むため、使用時にはグラスの水滴や汗などがインクに触れないよう、注意しましょう。
ジェルインクは、油性と水性それぞれの長所を兼ね備えたハイブリッド型のインクです。「第三のボールペンインク」として誕生したジェルインクは、油性ならではの速乾性と耐水性、水性のサラサラとした書き心地の良さが大きな特徴です。
ベースは水性インクであり、そこへジェル剤を混ぜています。ペンに充填されている状態では、粘度が高く保たれているものの、使用時には粘度が低くなり軽快な書き心地を実現できる、おもしろい特性を持っています。
油性と水性の長所を兼ね備えているため、長文の執筆や公式文書への記述、イラスト作成など、さまざまな用途に使用可能です。
エマルジョンインクは、別名「油中水滴型インク」と呼ばれ、世界初の技術を用いて開発されました。インクは水性3:油性7の割合で使用しており、油の中に水が分散した状態で存在している点が特徴です。
エマルジョンインクも、ジェルインクと同様、油性と水性の双方の良さを併せ持っています。水性ならではの滑らかで軽快な書き心地と発色の良さ、油性の耐水性と速乾性を活かした、長文の執筆から公式文書への記述などに向いています。
消せるインクを用いたボールペンも、複数のメーカーからリリースされています。通常、ボールペンで書いた文字は消しゴムで消せませんが、消せるインクを用いたペンの文字は、付属のラバーできれいに消せます。
消えるボールペン用に開発された特殊なインクは、熱を加えると消える特性があり、付属のラバーで擦ると、摩擦によって熱が発生して、インクが消える仕組みです。
ボールペンは使用したいものの、頻繁に書き損じてしまう人におすすめです。また、誤字などを訂正する際の二重線による、悪い見栄えを避けたい場合にも適しています。ただ、消せるインクゆえに、改ざんなど不正のリスクがあるため、ビジネス書類や公式文書などへの使用は不可です。用紙によって使い分けできるよう、一般的なボールペンも常備しておくと良いでしょう。
ペン先を出す方式や仕組みも、時代の流れとともに変化しました。古くからあるノック式を始め、キャップ式やツイスト式などがあり、それぞれ特徴が異なります。
ノック式は、ペンを握った状態で本体のお尻をノックすると、ペン先が出る仕組みです。1回ノックするとペン先を繰り出せて、もう1回ノックすると内部へ格納されます。
片手でペンを持ったままペン先を繰り出せるため、急いでメモをとるシーンや電話しながら書くシーンなどに最適です。後述するキャップ式の場合、キャップを取り外す手間が発生するので、短時間で済ませたい場合には向いていません。
上記の理由から、頻繁にメモをとるであろうビジネスマンには、ノック式のボールペンがぴったりです。なお、ツイスト式もノック式と同様、キャップがない点は同じですが、ペン先の出し方が異なります。ツイスト式の特徴は、本体の軸をねじって繰り出せる点です。ノック式のように、ペン先を繰り出す際のノイズが発生しないため、会議や商談などの厳粛なシーンに適しています。
キャップ式は、ペン先をキャップで保護しているタイプの製品です。ボールペンを胸ポケットに挿し、いつでも素早く取り出して使用したい人におすすめします。ノック式のように複雑な構造を採用していないため、壊れてペン先を繰り出せなくなるリスクはあまりありません。
また、ペン先が乾きにくい点もメリットです。ノック式は、ワンタッチで芯を繰り出せる手軽さが売りですが、ペン先は常に閉じられていないため、芯が空気に触れてインクが乾きやすくなります。ゆえに、書き始めの文字がかすれてしまうことも多く見られます。
さらに、胸ポケットに挿していても、ポケットの内部を汚さずに済む点も魅力です。ノック式の場合、芯が出たまま胸ポケットに挿したり、ちょっとした弾みで挿しているペンをノックしたり、と意図しないアクシデントも考えられます。その結果、ポケット内部がインクで汚れたり、穴が開いたりするおそれがありますが、キャップ式ならその心配は不要でしょう。
ペン先の太さによって、書いた文字の線が大きく変わります。文字の線が異なれば、当然読む人に与える印象や見やすさなども異なるため、シーンに合わせた製品選びが重要です。
繊細なラインの文字を書ける、0.4mm以下のペン先は「細字サイズ」と呼ばれており、「極細ボールペン」なる名称で販売されている製品が多いです。
ペン先が細ければ細いほど、芯と紙との間の摩擦が少なくなるため、軽快な書き心地を楽しめます。また、繊細な文字を書けることから、限られたスペースに、できるだけ多くの情報を書き込みたい場合に適しています。
例えば、付箋や手帳に細かく情報を書き込みたい場合は、0.4mm以下の極細タイプがおすすめです。文字の線が細いので、文字そのものを縮小でき、限られたスペースを最大限に活かせます。
文字の読みやすさを重視する場合は、0.5mm以上のペン先がおすすめです。「中字サイズ」と呼ばれる0.5~0.7mmまでの太さは細すぎず太すぎず、ノートやメモなどにはっきりとした文字を書きたい人に向いています。
他人が読むことを前提とした文字を書く際には、0.7mm以上のペン先が最適です。「太字サイズ」と呼ばれ、一般的には0.7~1.0mmまでの太さを指します。存在感のある、はっきり・くっきりとした文字を書けるため、視認性が良く、宛名書きやお礼状の作成にぴったりです。
太字サイズの文字はインパクトが大きく目立つため、例えば学生の勉学に役立ちます。通常は細字や中字の文字でノートをとり、大切なポイントは太字で書くように使い分ければ、復習時やテスト前に要点をスムーズに振り返れます。
指で握る軸部分に該当する、ボールペンのボディの太さによって、筆圧が変化します。筆圧が強く、書いている途中で紙を破いてしまうことがある人は、ボディが太い製品が良いです。ボディが太いと握りにくいため、無駄な力が入りにくく筆圧を弱めてくれます。
反対に、筆圧が弱くて困っている人には、ボディが細い製品を使用すべきです。ボディが細いと力を入れやすいので、筆圧を強化してくれます。字が薄くて読みにくいと注意されることが多い人には、ボディの細いボールペンを選びましょう。
使いやすさで定評がある、おすすめのボールペン9製品をピックアップしました。実際の書きやすさや文字の見やすさなどは、使ってみないとわからない部分もあるため、気になる製品が見つかったら、文房具店などで試用してみると良いかもしれません。
ノベルティとしてのボールペンをお得意様に贈る場合、相手がどのようなシーンで使用するのかを意識することが大切です。使用シーンを把握できれば、候補から絞り出して、最適なボールペンを選択できるため、お得意様に喜んでもらえるノベルティを贈れます。
ノベルティのボールペンを制作するなら、「パプリ by ASKUL」の利用を検討してみると良いです。パプリではチラシやパンフレット、冊子などの印刷物から、名入れのクリアホルダー、タオル、ボールペンなど、各種ノベルティを豊富に取り扱っています。
また、パプリの特徴として、ロゴや社名を入れたボールペンを、最短3営業日内に届けられます。「午前11時までの注文に限る」との条件はあるものの、スピーディーな対応が可能なので、できるだけ早くノベルティを用意したいと考えている企業にうってつけです。ボールペン以外の名入れノベルティ制作も、以下の公式サイトをチェックしてみましょう。
ノベルティでボールペンの制作を検討している場合、相手の使用シーンを考慮した上で、最適なペンを選びましょう。書きやすさや字の見やすさは、インクの種類や線・ボディの太さなどで変わるため、そのあたりを踏まえて、ボールペンを選ぶことをおすすめします。